白山神社経塚は福岡平野の東端、中世山林寺院遺跡である国指定史跡首羅山遺跡に位置する。天仁2年(1109)銘のある経筒と外容器、副葬品からなる。副葬品は中国でつくられたものであり、また中国人名の可能性がある墨書もみられるように、この地の信仰に博多の中国商人が関与していた可能性を示す。中世博多の交易の国際性や信仰を物語る資料として意義が大きい。