福岡市美術館が所蔵する黒田コレクションのうちの1作。縦97.0cm、横270.5cmの紙本著色(テンペラ)の六曲一双屏風。本屏風は福岡藩主黒田家に伝蔵されたもので、初期洋風画の手法による泰西風俗図の典型を示すが、東洋画の四季山水の形式に則り画面全体に自然な統一感のあること、色遠近法が自然に取り入れられ、人物の描写も素朴で過度の装飾性の少ないことが特色としてあげられる。このことから本図は、天正8年(1580)島原半島の有馬においてセミナリオが創立されて以来、洋風画の骨子に則って描かれた我が国の洋風画のごく初期に属する作例として珍重される。