穴ヶ葉山古墳は、山国川の左岸の丘陵に築造された穴ヶ葉山古墳群のうち、1号墳と称された径約30mの円墳である。築造は6世紀末~7世紀前半で、内部主体は全長10mの横穴式石室である。玄室への通路部分にあたる羨道西壁には、線刻で木葉・魚・人物・虫・鳥等が描かれ、特に木葉は大きく葉脈も鮮明に表現されている。九州北部は彩色によって描かれる装飾古墳が多いことで知られているが、豊前地域では線刻による装飾壁画が多いという地域性が見られ、本墳はその代表例として重要である。