国指定 国宝 美術工芸品

観世音寺 梵鐘

  • 観世音寺  梵鐘
時代/飛鳥  所在地/太宰府市観世音寺5-6-1 観世音寺
【指定年月日】
明治37年2月18日
昭和28年11月14日(国宝指定)

【公開等】
観世音寺宝蔵 9時~17時
092-922-1811

菅原道真の「都府楼はわずかに瓦の色をみる観音寺はただ鐘の声をきく」という詩にうたわれた名鐘。竜頭は荒削りの力強い表現になる極めて大形なつくり。笠形は低平で、圏線をめぐらせて内外両区に分け、上帯、下帯は各々異なる連続唐草文を力強い表現で陽鋳する。撞座は蓮肉の大きい複弁十二葉で姿が美しい。笠上に「天満」「満」と2ケ所陰刻があり、口唇の下面に「上三毛」(現在の築上郡)「……麻呂」と陰刻がある。鐘身は妙心寺の文武天皇2年(698)銘のある鐘とほとんど同寸で、竜頭は同趣ながらさらに雄渾、上下帯の文様もまた力強い。おそらく飛鳥時代に妙心寺鐘に先行して、同じ工房で制作されたものと思われる。

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