重要文化財 美術工芸品

高良大社文書

よみがな/こうらたいしゃもんじょ
時代/室町、安土・桃山
所在地/福岡県久留米市御井町1 高良大社
【指定年月日】
令和5年6月27日

【公開等】
問合せ先: 高良大社 tel 0942-43-4893

高良大社は筑後国一宮であり、高良玉垂命を主神とする式内社で、延暦14年(795)従五位下の神階を授けられた。筑後川に近い高良山の中腹に位置し、眼下には筑後国府跡を臨む。
高良大社文書は、本社の中心となった「高良三家」(物部氏の流れで大祝職を務めた鏡山家・神職を司る大宮司家・神仏混淆のなかで仏教を司る天台宗の座主家)に伝わった文書を中心に構成されている。
本文書のうちで、斉衡3年(856)の筑後国符写と天慶7年(944)の筑後国解写の2通が突出して古い年号を有している。筑後国符写は、鏡山家の祖先とみられる祝の物部大継に把笏を許したものである。筑後国解写は現存最古の国内神名帳で、一国内の神々の名称を書き上げたものである。本文書が作成されたのは後世の可能性があるが、神々の所在や名称は具体的であり、内容は天慶当時のものとして違和感はない。天慶の乱平定後、全国の神々に神階を授与するため、朝廷からの命により各国から国内神名帳が造進された。本文書はその内容を伝える一つであると考えられる。両文書の成立については、捺されている筑後国印の印影や朱肉にベンガラを用いることから、平安時代中期から後期と考えられる。
このほかの文書は、室町時代から安土桃山時代にかけて、大友氏をはじめとする九州諸大名から高良三家に充てられたものが多い。また、安土桃山時代の成立とみられる高良玉垂宮秘書は、全長30m近い大部なもので、大祝家の祭礼、修法等を克明に記述したものである。
本文書群は、高良大社および北部九州を中心とする歴史研究上、極めて貴重である。

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